はじめに:マウスピース矯正中の食事制限ってあるの?
マウスピース矯正は、目立ちにくく取り外しが可能な点から、多くの30〜50代の方に選ばれている人気の矯正方法です。しかし、「食事制限がない」と言われることもあるマウスピース矯正でも、実は注意すべき食べ物や飲み物があります。
マウスピース矯正では、矯正装置(アライナー)を1日20時間以上装着する必要があるため、食事のスタイルやタイミングを意識することが治療の成功に直結します。
この記事では、マウスピース矯正中に避けるべき飲食物とその理由、誤って摂取した場合の対処法まで詳しくご紹介します。
1)マウスピース矯正の基本ルールと食事の関係
マウスピースの装着時間と取り外しのタイミング
マウスピース矯正では、治療効果を得るために1日20〜22時間の装着が必要です。そのため、食事・間食・飲み物を摂る際は基本的にマウスピースを外します。
食事中に外すべき理由
- マウスピースが破損・変形する可能性:咀嚼時の力が直接加わると、素材が変形するリスクがあります。
- 着色・臭いの原因になる:食品の色素や油分がマウスピースに吸着し、黄ばみや臭いの原因になります。
- 虫歯・歯周病リスクの増加:飲食物の糖分がマウスピース内に閉じ込められ、虫歯菌の温床になる可能性があります。
2)避けるべき食べ物とは?
マウスピース矯正中は、以下のような食べ物を避けることで、装置の破損や口腔トラブルを未然に防ぐことができます。決して食べてはいけないということではありませんが、食べた際には注意が必要となります。
硬い食べ物
- 例:氷、ナッツ類、フランスパン、せんべいなど
- 理由:マウスピースを付けたまま食べてしまうと割れるリスクがあり、外した後でも強く噛むことによって歯に過剰な負荷がかかる可能性があります。
粘着性の高い食べ物
- 例:キャラメル、グミ、ガム、お餅など
- 理由:歯に付着しやすく、しっかりと歯磨きしないと虫歯の原因になります。マウスピースの装着前に歯垢が残りやすくなる点にも注意。
着色しやすい食べ物
- 例:カレー、ミートソース、ケチャップ、しょうゆベースの煮物など
- 理由:色素が歯に残りやすく、マウスピースや歯の黄ばみの原因になります。審美的な仕上がりに影響を及ぼすことも。
糖分が多い甘い食べ物
- 例:ケーキ、チョコレート、飴、ドーナツなど
- 理由:糖分がマウスピース内に残ることで細菌の繁殖を助け、虫歯や歯周病リスクが高まります。
3)避けるべき飲み物とは?
飲み物も歯とマウスピースに大きな影響を与えます。飲み物を飲む際も、できるだけマウスピースをはずすことをおすすめしています。
着色性の高い飲料
- 例:コーヒー、紅茶、赤ワイン、コーラ、抹茶など
- 理由:飲みながらマウスピースを付けていると、アライナーが染まってしまい、見た目が悪くなります。
糖分を多く含む飲料
- 例:加糖のカフェラテ、フルーツジュース、スポーツドリンクなど
- 理由:糖分が歯とマウスピースの隙間に残り、虫歯菌の繁殖につながります。酸性度の高い飲料はエナメル質を溶かすこともあります。
炭酸飲料
- 例:炭酸水(甘味付き)、エナジードリンクなど
- 理由:炭酸による刺激と酸性度で、マウスピースや歯に悪影響を与える可能性があります。
4)うっかり飲食してしまったときの対処法
マウスピースを装着したまま飲食した場合
- すぐにマウスピースを外す
- 口を水でよくすすぐ
- マウスピースを専用のクリーナーで洗浄する
もし黄ばみや臭いが強く残る場合は、歯科医院でのチェックやクリーニングを受けることをおすすめします。
着色や糖分が残るものを摂取した場合
- 歯磨きを丁寧に行う:フロスや歯間ブラシも併用すると効果的です。
- マウスピースも清潔に:水で流すだけでなく、定期的に専用洗浄剤を使って除菌・脱臭することが重要です。
5)マウスピースを清潔に保つためにできること
日々のケアのポイント
- 使用後は水またはぬるま湯で洗浄:熱湯は素材を変形させるため厳禁です。
- 歯磨き粉は使わない:研磨剤が入っている歯磨き粉はマウスピースを傷つけるおそれがあります。
- 専用クリーナーを活用:1日1回を目安に清潔を保ちましょう。
- 保管方法にも注意:乾燥を避け、通気性のあるケースで保管することで菌の繁殖を抑えます。
まとめ:正しい知識で快適な矯正生活を
マウスピース矯正中は、治療効果を高めるためにも食事や飲み物の選び方がとても大切です。何気ない習慣が治療の進行や仕上がりに影響することもあるため、避けるべき食べ物・飲み物を把握し、うっかりミスを防ぎましょう。
青砥でマウスピース矯正をご検討中の方は、大山歯科医院までお気軽にご相談ください。患者さまの生活スタイルに合った治療計画をご提案いたします。
