マウスピース矯正

マウスピース矯正中の歯のクリーニング頻度とは

はじめに

マウスピース矯正は、見た目の自然さや取り外しのしやすさから、20代から60代の幅広い世代に人気のある矯正治療法です。透明で目立たないため、周囲に気付かれにくく、仕事やプライベートで人と接する機会の多い方にも好まれています。また、食事や歯磨きの際に取り外しができるため、日常生活への負担が少ない点も大きな魅力です。

しかし、治療中には「歯のクリーニングって本当に必要なの?」「どのくらいの頻度で通えばいいの?」といった疑問を持つ方が少なくありません。実際には、マウスピース矯正中は口腔内の環境が大きく変化し、セルフケアだけでは対応しきれない部分も多いため、定期的なプロによるクリーニングが非常に重要となります。

この記事では、矯正中の歯のクリーニングの重要性や推奨される頻度、具体的な処置内容、さらに通院を怠った場合のリスクまで、より詳しく解説します。


なぜ矯正中にクリーニングが必要なのか?

プラークの蓄積と虫歯・歯周病リスク

マウスピースは1日20時間以上の装着が求められます。これにより唾液の循環が制限され、口腔内の自浄作用が低下します。唾液には細菌の繁殖を抑える働きがあるため、その循環が妨げられることで、歯垢(プラーク)や食べかすが口内にとどまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まるのです。

また、マウスピースそのものに付着した汚れが繁殖し、装着を続けることで再び歯や歯茎に悪影響を与えることもあります。

見えない汚れが増える

矯正中は毎日の丁寧なブラッシングが欠かせませんが、それでもバイオフィルムや歯石は少しずつ蓄積していきます。これらの汚れは家庭の歯磨きでは完全に除去するのが難しく、歯科医院でのクリーニングが必要です。特にバイオフィルムは、細菌が膜状に集まったもので、歯に強固に付着するため虫歯や歯周病の原因になります。

さらに、汚れが蓄積すると見た目の印象が悪くなるだけでなく、口臭の原因となり、矯正装置の装着時にも不快感を引き起こす可能性があります。

口腔内トラブルの早期発見

定期的な歯科クリーニングでは、歯科医師や歯科衛生士による口腔内のチェックが行われます。矯正中に起こりやすい虫歯、歯肉の炎症、マウスピースの不具合などを早期に発見でき、治療の中断や後戻りを防ぐことができます。また、顎の動きや噛み合わせの変化にもいち早く対応できるメリットがあります。


推奨されるクリーニング頻度

一般的な目安は「1〜2ヶ月に1回」

矯正中は、通常の状態よりも口腔内がデリケートになっており、トラブルを未然に防ぐためにも、1〜2ヶ月に1回のペースで歯科クリーニングを受けることが推奨されます。この頻度を守ることで、装置による物理的刺激から歯茎や歯を守り、清潔な状態を保つことができます。

また、通院のたびにマウスピースのフィット感や治療の進行状況を確認してもらえるため、安心して治療を継続できます。

症例や個人差によって異なる場合も

以下のようなケースでは、さらに短いスパンでのクリーニングが推奨されることがあります:

  • 喫煙習慣のある方(歯周病や着色のリスクが高いため)
  • 糖尿病や高血圧など、全身疾患による免疫力低下がある方
  • 口呼吸の癖がある方
  • 自己流のケアに頼ってしまいがちな方

これらの方は、1ヶ月に1回、または必要に応じて2〜3週間ごとのクリーニングが望ましい場合もあります。担当の歯科医師と相談しながら、最適な頻度を決めましょう。


クリーニングで行う処置とは?

歯垢・歯石の除去(スケーリング)

超音波スケーラーやハンドスケーラーを使用して、歯の表面や歯間、歯と歯茎の境目に蓄積した歯垢や歯石を丁寧に除去します。これにより、歯肉の炎症や出血、歯周病の進行を抑制できます。

特にマウスピース矯正中は、歯列が動いている途中であるため、歯間が広がったり歯並びに変化が生じやすく、汚れのたまりやすい部位が変化します。そうした変化に対応した清掃が必要になります。

ポリッシング(研磨)

研磨ペーストと回転ブラシを用いて、歯の表面をつるつるに仕上げます。これにより、細菌やプラークが再び付着しにくくなるだけでなく、着色やくすみを予防できます。歯が本来持つ自然なツヤが回復することで、見た目の清潔感もアップします。

フッ素塗布(希望者)

必要に応じてフッ素を塗布することで、再石灰化を促し、虫歯に対する抵抗力を高めます。特に初期虫歯の予防に効果が高く、長期的な口腔の健康維持に寄与します。


クリーニングを怠るとどうなる?

マウスピース矯正中にクリーニングを怠ると、以下のような問題が生じる可能性があります:

  • 虫歯や歯周病が進行しても気づかず、治療の中断が必要になる
  • マウスピースに臭いや汚れがつき、不快感が増す
  • マウスピースのフィット感が悪くなり、計画通りの歯の移動が困難に
  • 口臭の原因となり、対人関係にも悪影響が出る

治療の質と成功率を高めるためにも、クリーニングを軽視せず、定期的な通院を習慣にしましょう。


おわりに…

大山歯科医院では、マウスピース矯正中の患者さまに合わせたクリーニングとメンテナンスを行っています。シュアスマイルやインビザラインなどの主要なマウスピース矯正にも対応しており、装置の取り扱いと清掃方法のアドバイスも丁寧に行います。

また、歯科衛生士によるブラッシング指導や生活習慣改善のアドバイスも好評で、患者さまの治療意欲を高め、最終的な治療成果に大きく貢献しています。矯正後のメンテナンスも含め、安心して通える歯科医院を青砥でお探しの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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