はじめに
「マウスピース矯正中に、うっかり熱い飲み物を飲んでしまった…」「食事中にマウスピースをつけたまま噛んだら変形してしまったかも?」
そんな不安を抱えたことはありませんか?
マウスピース矯正をご希望の方に多くご来院いただく当院では、治療中のトラブルや予防策に関するご相談をよくいただきます。
今回は熱や食事によるマウスピースの変形・劣化の原因と予防法について解説いたします。
マウスピースが変形・劣化する原因とは?
熱による変形
マウスピースの素材は熱に弱い「熱可塑性樹脂」で作られているため、次のようなシーンで変形する可能性があります。
【主な原因】
- 熱湯や温水で洗浄した場合(60℃以上で変形)
- 熱い飲み物(コーヒー・お茶など)を装着中に飲んだ場合
- 直射日光や高温多湿の場所に放置した場合(夏場の車内など)
食事による劣化や破損
マウスピースは噛む力に耐える設計にはなっていないため、装着したままの飲食は次のようなリスクを伴います。
【主なリスク】
- 噛む力によるヒビや破損
- 食べかすや糖分の付着による劣化・変色
- カレーやワインなど色素沈着の原因になる食品による着色
もし変形・劣化してしまったらどうすればいい?
変形・破損した場合の対応
✅ 軽度の変形
- フィット感に違和感がある程度であれば、一時的な経過観察も可能ですが、
- そのまま使用を続けると歯が予定通り動かなくなるリスクがあります。
→【推奨】必ず歯科医院に連絡し、必要に応じて再製作・再スキャンを行う
✅ 完全に破損した場合
- マウスピース矯正は段階的に進むため、次のステージに進めず中断の恐れがあります
- 無理に使うと歯に負担がかかる
→【推奨】直ちに通院中の歯科医院へ相談
マウスピースの変形・劣化を防ぐための予防策
食事中の注意点
【基本ルール】
- 食事前には必ずマウスピースを外す
- 水以外の飲食物は装着中に摂らない
【補足】
- 外出先では専用ケースに入れて保管
- 外した後は口をゆすぎ、食後は歯磨きをしてから再装着
洗浄・保管方法
【正しい洗浄方法】
- 常温の流水で毎回すすぐ
- 中性洗剤やマウスピース専用洗浄剤を週1〜2回使用
- 歯ブラシで強くこすらず、柔らかいブラシで優しく洗う
【保管の注意点】
- 直射日光や高温になる場所を避ける
- 洗った後はしっかり乾燥させてケースに保管
まとめ
マウスピース矯正は見た目も快適さも人気の高い治療法ですが、熱や食事による変形・劣化には注意が必要です。
- 高温・熱湯・温かい飲み物を避ける
- 食事前には必ず取り外す
- 正しい洗浄と保管を心がける
この3つを守るだけでも、トラブルを大きく減らすことができます。変形や破損に気づいたら、すぐに歯科医院までご連絡ください。
大山歯科医院では、マウスピース矯正をご検討中の方に向けて、初回相談を無料で行っております。ぜひお気軽にご予約ください。
