はじめに
「マウスピース矯正は誰でもできるの?」「自分の歯並びでも治療可能なのか不安…」——このような疑問を持つ方は多くいらっしゃいます。マウスピース矯正は見た目の自然さや快適な装着感から注目を集めていますが、実はすべての人が対象になるわけではありません。
青砥にある大山歯科医院では、インビザラインをはじめとするマウスピース矯正に関して、日々多くのご相談を受けています。その中で「残念ながらマウスピース矯正はおすすめできないケース」も存在します。この記事では、マウスピース矯正が適応外となる主な理由やその背景、さらには代替となる治療方法までを詳しくご紹介します。
マウスピース矯正ができない人の特徴とは?
骨格的な問題がある場合
- 上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口)など、骨格に大きなズレがある場合は、マウスピース矯正だけでの対応が難しいことがあります。
- 顎の成長バランスに問題があると、歯だけの移動では十分な改善が望めず、顎の骨の移動を伴う外科矯正(外科手術)が必要になることもあります。
- 特に成人の場合、骨格的なズレは自然に改善されにくく、慎重な診断と専門的な治療が求められます。
重度の歯のねじれや重なりがある場合
- 歯列が極端に乱れていて、歯が重なり合っていたり、スペース不足が大きい場合には、マウスピース矯正では限界があります。
- このようなケースでは、抜歯を伴った精密な歯の移動が必要になるため、ワイヤー矯正の方が適しています。
- ワイヤー矯正は微調整がしやすく、短期間で効率よく動かすことができるというメリットがあります。
歯周病が進行している場合
- 歯ぐきや歯槽骨(歯を支える骨)がダメージを受けていると、歯の移動によってさらに症状が悪化する可能性があります。
- 歯周病の進行度合いによっては、まずは歯周治療を優先し、症状が安定してから矯正治療を検討することが推奨されます。
- 健康な歯周組織があってこそ、矯正の成功と長期的な安定が得られるのです。
マウスピースの装着が困難な場合
- マウスピースは1日20時間以上の装着が推奨されており、この条件を守れない場合には効果が出にくくなります。
- 仕事や生活スタイルの関係で長時間の装着が難しい、あるいは紛失や破損が頻繁に起きる場合、計画通りに進まなくなります。
- また、自己管理が苦手な方には、取り外しできる装置よりも固定式の矯正の方が向いていることもあります。
顎関節症などのトラブルがある場合
- 顎関節に痛みや音、開閉時の違和感がある場合は、マウスピース装着が症状を悪化させる可能性があります。
- このような症例では、まず顎関節の診断と治療を優先し、矯正治療はその後に検討する必要があります。
- 無理な力を加えることで顎関節症が悪化するリスクもあるため、専門医の診断が欠かせません。
マウスピース矯正が向かない場合の代替案
ワイヤー矯正
- 歯の移動が大きく必要なケースや、複雑な歯並びにはワイヤー矯正が効果的です。
- ワイヤーによって歯1本ずつに適切な力を加え、細かい調整が可能です。
- 表側の装置のほか、裏側矯正(リンガル矯正)や白いセラミックブラケットなど、目立ちにくい選択肢もあります。
部分矯正
- 全体ではなく、前歯の一部だけを動かす治療方法で、軽度の症例に適しています。
- 治療期間が短く、費用も抑えられるため、気になる部分だけを早く治したい方におすすめです。
- マウスピース矯正と組み合わせることも可能で、柔軟な治療計画が立てられます。
審美補綴(ラミネートベニア・セラミッククラウン)
- 歯のサイズが小さい・形が整っていないなどの審美的な問題に対応できます。
- 歯並びを整えるだけでなく、色調や形も同時に改善できるため、短期間で美しい見た目を実現できます。
- 噛み合わせや歯への負担についても配慮しながら治療することが重要です。
マウスピース矯正を諦めるべき?
適切な診断がカギ
- 「マウスピース矯正ができない=矯正は無理」ではありません。
- 歯並びの状態によっては、他の矯正方法や補綴治療を組み合わせることで、理想の口元を目指すことが可能です。
- そのためには、しっかりとした精密検査と治療計画の立案が不可欠です。
経過観察から始める選択肢も
- 成長過程にある子どもや、軽度の歯周病の場合には、今すぐ矯正を始めるのではなく、しばらく経過を観察するという選択肢もあります。
- 将来的にマウスピース矯正が適応になることも多く、定期的なチェックによってタイミングを見極めることが重要です。
- 継続的なフォローアップによって、最適な時期に治療を開始できます。
青砥でマウスピース矯正を検討するなら大山歯科医院へ
当院では、丁寧な診断とカウンセリングを行い、患者様の歯並びや生活スタイルに合わせた治療法をご提案しています。「自分に合った矯正方法が知りたい」「矯正を諦めかけていたけれど、再チャレンジしたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたにとって最善の方法を一緒に見つけましょう。
