新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の拡大に伴って、
日常的に耳にするようになった「PCR検査」という言葉。
たくさんの情報が出てくるため、
PCR検査=該当のウイルスを検査するもの
そう思われている方も少なくないかもしれません。
PCRは「検査の方法(技術)」の1つで、
以前からさまざまな分野で広く活用されており、
歯科でもPCR検査は活用されています。
歯周病菌の親玉である「ポルフィロモナス・ジンジバリス(P.g.菌)」を
数値で測定・検出することができるPCR装置があることをご存知でしょうか。
それが「orcoa(オルコア)」という装置です。
歯周病菌は10種類以上いますが、その中で最も病原性*が高いのがP.g.菌です。
*細菌やウイルスが宿主に対して疾病をもたらす性質
P.g.菌は歯茎から血中に入り込み、全身に悪さをすると考えられています。
また、歯周病の原因となるバイオフィルム(プラークや歯石)は
微生物・細菌の集合体ですが、
P.g.菌はそれらバイオフィルム内の細菌の病原性を上げてしまうのです。
つまり、
P.g.菌が口の中に存在している=歯周病にかかりやすく悪化しやすい状態
であると言えます。
一口に「歯周病の気がありますね」と言っても、患者さんそれぞれに状況は異なります。
・P.g.菌の影響でバイオフィルムの病原性が高くなってしまっているのか
・バイオフィルムの病原性は低いけれども蓄積している量が多すぎるのか
進行や悪化を防ぐためにはまず、ご自身の口の中の環境について知る必要があります。
何が問題なのか。
P.g.菌はいるのか。
いるとしたらどれくらいの数なのか。
きちんと測定し数値化することができれば、
原因に合わせた対策を打つことができます。
とはいえ、検査となると検体採取日・結果報告日など、
何度も通院しなくてはならないのでは?
そんな従来のイメージを覆し、検査にかかる時間はわずか45分。
しかも、当日すべて院内で完結するので「結果まで1週間」といったこともありません。
悪化してしまうと、糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞など、全身に悪影響を及ぼす歯周病。
時間がなくて…
と後回しにしている間にもP.g.菌は増殖していきます。
忙しい方こそ歯周病菌のPCR検査を有効活用し、諸悪の根源、P.g.菌に打ち克ちましょう!